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一部雑誌では次期金融庁長官として名前が挙がっている、氷見野良三・金融国際審議官。金融庁国際交渉部門のトップです。
あたりは柔らかいが、そこはかとなくシニカルな口調と、時折飛び出す毒舌が魅惑的。金融の話をしていたのに、気が付くと哲学とか美術の話が振られ、「どう思いますか?」とか聞いてくるので油断ならない。
そんなこんなの、非の打ち所のない大物です。個人的には長官になんかならないで、金融国際審議官を6年ぐらいやって、国際金融監督界の長老として世界に君臨してほしい。
東大法卒。ただの法卒ではありません。「助手にならないか」と誘われました。
どういうことかというと、学部卒でいきなり法学部の助手になって、3年後には助手論文を書いて出版してどこかの有名大学の準教授になり、最終的には東大法学部の教授に(なれなくても旧帝大とか慶応とか最低でも6大学クラスの教授には)なれますよ、という、すごいオファーです。いいなあ。
とにかく、それぐらいアタマがいい人ということです。
海外人脈も国内監督の実績も庁内では群を抜き、激務のかたわらに彫刻論だのギリシャ悲劇や易学やらの本を出版するスーパーマンです。
おしゃれな一山めがねがトレードマークで、あと名字から想像が付くとおり、魚とかうどんとかローカル線?とかで有名な、北陸地方のあの土地の出身です。
写真だけ見るとスリムに見えますが、ハンバーガーなどのファストフード好きがたたって、下腹部が結構気になるかも。またぶっ倒れて、救急車でたらい回しにされることがないよう、健康には気をつけていただきたいものです。
それはさておき、この人で一番有名なのが、バーゼル委員会の事務局長に出向してバーゼル2のとりまとめを担当したということですね。
バーゼル委員会というのは世界中の中央銀行などで作る国際組織で、非常に権威のあるプレステージの高い、そして、貴族主義的な組織です。
海外の中央銀行総裁って日本と違って、財務大臣より格上扱いの場合が多いですからね。大衆ごときに選ばれた大臣風情に対し、真のエリートが集う中央銀行、という。その中央組織を気取っていますから、プライドの高さも半端ではない。
で、バーゼル2というのは、世界中の当局が、こんな感じで銀行を監督しようと合意した基準の現行版のことです。このときの働きが評価されて、海外当局の間に名前と顔を売ったわけです。
なお出向と書きましたが、これは加盟国によるガチ選挙で当選して就任した、ということです。日本として選挙活動を繰り広げたわけでもないのに、氷見野氏はバーゼルで日本代表をやっていた時に某国の大物などから非常に高く能力を評価され、米欧の利害調整役として適任だ、と評価されたわけです。
なお、ほとんどの国際機関は、主要加盟国の推薦なら一般職員の出向はほぼフリーで受け入れるもんなんですが、バーゼル(とIMFとOECDの金融御三家)は、一般職員の出向受け入れ面接も、「落とすための面接」をやってきます。
ちなみに、氷見野氏の前任の事務局長だったダニエレ・ヌイ女史は現在、欧州中央銀行で銀行監督委員会の委員長を務めています。つまり、EU金融庁の長官です。
バーゼル事務局長というのは、それぐらい格の高いポジションであって、氷見野氏が金融庁長官をやるのは、欧米的に見ればまったくもって当たり前、な感じなわけです。
まあそれはさておき、最近は、バーゼル3(これから導入される最新の基準です。でも、棚上げになりそうな雰囲気も…)の方々が、バーゼル2の「問題点」を、あーだのこーだあげつらうものだから、ミスターバーゼル2としては結構、気にしているご様子。
金融庁は、「バーゼル3はやり過ぎ」論に立っているのですが、それは決してメガバンクの利害を代弁しているだけではないのですよ。
それで、金融庁に戻って証券課長、銀行1課長を歴任。
このときは銀行のMOF担とつきあうだけでなく、主要銀行のリスク管理担当者を集めた半プライベートな勉強会を主催して、独自の情報網を培ったりしています。
リスク管理担当者は行内のヤバイ情報をいろいろ知っているんですが、行内では孤立しがちです。だって、主流派の意見にけちを付けてブレーキを踏む係ですから。そんな人たちの心の隙間に忍び込んで愚痴を聞きだす。恐ろしい人です。
(続く)
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